潜熱1巻【感想・ネタバレ】(ビッグコミックス)

ヤクザと女子大生の、危うく切実な恋物語…第1集。

 

【あらすじ】
コンビニでバイトしている大学生の瑠璃は、毎日必ず同じ銘柄のタバコを二つ購入する中年の男・逆瀬川のことが気になっていた。思い切って逆瀬川に声をかけた瑠璃は、同乗する車の中で、自分の心の中に未知なる熱い火が灯るのを自覚し――

続きは感想ネタバレ注意

 

 

 

 

潜熱=内部にひそんで外へは現れない体熱。

 

このタイトルとあらすじに惹かれ購入。
初めて読む作家さんでしたが、ファンが多いみたいですね!

 

内気な女子大生×ヤクザという設定モノ。
なんとなくキャラをイメージしてページを開くと…想像以上の中年ヤクザに一瞬手が止まる(- -;
それでも引き込まれるようにページを進めたのは、主人公・瑠璃(るり)の魅力!!
内気で恋愛経験はほとんどない(でも男ウケはいい)女子大生・瑠璃。

 

自分の体のなかに篭った熱によって“危ない男”に惹かれ進んでいく瑠璃の危うさと純情さに、こちらまで熱が篭ってしまった。それでは内容をざっくりとネタバレ。

 

 

潜熱1巻

 

 

大学1年の夏、生まれて初めてのアルバイト先で主人公・瑠璃の目に止まった『6ミリ2つ』をいつも買いに来る中年男性。割り込んだ他の客を蹴っ飛ばす。

 

 

 

 

『割り込むなよ。』

『サッと出たね。偉い偉い。』

 

 

瑠璃:高校までずっと女子校だった。
周りは女の先生とおじいさんばっかり。
暴力をふるう人なんていなかった。
あんな人、初めて見た。

 

 

中年男の名前は“ノセガワ”さん。
いつも同じタバコを買い、運転手付きの車に乗り、携帯にはかわいいストラップ。瑠璃は電話をしながら見せたノセガワの笑顔を“かわいい”と感じる。

 

 

あるバイト終わりの夜、急に降り出した雨を理由に勇気を出してノセガワに話しかけ、車で送ってもらう瑠璃。まぁそのことをすぐ後悔するんですが…。
緊張し続けた車内を降り、たどたどしく逆瀬川(ノセガワ)さんと話をしてみたかったと伝え…『うれしかったです。逆瀬川さんが優しい人で本当にーー……』と言った瑠璃に対し

 

 

 

逆瀬川『優しい?瑠璃さんは俺が優しい人だと思うの?』

瑠璃『………………わ…………私は…………』

 

 

瑠璃に“生まれて初めてのタバコ”を吸わせ『おやすみ』と言って去るノセガワ。
優しくなんかねーぞ。って言ってるみたい。

 

 

翌日、自分の携帯がない事に気づいた瑠璃!
ノセガワの車に落としていたようで、受け取りにノセガワの事務所を尋ねます。
さすがに世間知らずで鈍い瑠璃でも逆瀬川自身も事務所も“危ない”雰囲気の場所だと気づくww

 

 

瑠璃:逆瀬川さんは、悪い人かもしれないし、
性格も悪いかもしれない………

 

 

事務所でたわいもない会話を1つ2つした後、逆瀬川は瑠璃に自身の電話番号を渡す。
どこか小バカにしている様な逆瀬川の態度に、からかわれてるのかと感じ尋ねる瑠璃でしたが、『からかいでこんなことするか?』と瑠璃を覗き込み『とりあえず持って帰りな。』と言った逆瀬川。
すぐに逆瀬川の携帯が鳴る。

 

 

 

逆瀬川『………瑠璃さんは カッとなりやすいほうか?』

瑠璃『…………わ、わかりません…………』

 

 

 

瑠璃が帰った後“変な子だった”と逆瀬川の部下?子分?が話題にする。
妙にマゾっぽいのに噛み付いてくると。
まぁ瑠璃は逆瀬川の好みドンピシャっぽいですね〜〜〜。若くて黒髪で華奢で素直で気の弱そうな処女臭い女の子。(BYノセガワ子分情報w)もう瑠璃、ですね。

 

 

瑠璃もどんどん逆瀬川への想いが募っていく。
最初は誰にも言えない“秘密”でしたが、親友のトモちゃんに“好きな人”ができたと伝えた時の表情なんてもう………なんかエロいんだよなぁああ!!!

 

 

トモちゃんのバイト先の喫茶店で二人が話してると…偶然ノセガワが現れる!!

 

 

 

 

 

(いやいや怖すぎだろうwww)
ちなみに逆瀬川の右側の男性にトモちゃんは惚れてましたwww
そして、トモちゃんは気づく。逆瀬川はヤクザだと!!!!
瑠璃に話しかけ、帰り際“ウチの店”だと言う逆瀬川の言葉に瑠璃は頬染めながら…

 

 

 

瑠璃『逆瀬川さんカフェ経営してたんだ………』

 

 

 

いや、、、元締めヤクザですwww
トモちゃんも瑠璃の天然っぷりに何も言えねーーーー(- -;!!!

 

 

その後も瑠璃のバイト中、コンビニに立ち寄った逆瀬川が『瑠璃さんにプレゼントがあるんだ。』と事務所に呼び出し何点ものブランドバックの中から選んで持って帰っていい、と。
(喫茶店でガチャガチャして迷惑かけたお詫びだという。)

 

そのバックはキャバクラのおネエちゃんに買ったのに渡せなかったものだって。しかも今日渡すために呼び出した理由が…

 

 

 


逆瀬川『嫁さんと子供がさ、花火だけはウチで見るって訪ねてくるわけ。張り切ってメシなんか作るわけ。』

 

 

撃沈、ですね。
他の女の子の為に買ったバックを、嫁に怒られるから処分したくて呼ばれた自分。(ほんと、バカにしてんじゃねーよって怒鳴り散らしたいw)
それでも瑠璃は一つ選び、車で送ってもらいます…。

 

 

車の中で元気のない暗い瑠璃に

 

 

 

逆瀬川『瑠璃さんはそうしてると綺麗だ。にこにこ笑ってるよりずっと。』

 

 

 

そんな逆瀬川の言葉を“嬉しい”と感じちゃうんです、。
その後トモちゃんと花火をしながら(もちろんバッグの事、ノセガワの発言、共に“何で怒らなかったのか”と怒られちゃいます〜。)事務所に呼ばれた時“花火を一緒に見られるかも”と期待してた…と涙を流す瑠璃。

 

 

 

瑠璃:逆瀬川さんが私にカバンをくれたのは、厄介払いかもしれない。
都合のいい若いだけの女なのかもしれない。
けど似合うって言ってくれた。
本当かどうかなんて知らない。
あのとき………
逆瀬川さんは私を見てた。

 

 

 

夏休み石垣に旅行に行った瑠璃は、逆瀬川にお土産を買う。
バイトの時に外に呼び出しお土産のジャーキーを渡しこう言います。

 

 

 

瑠璃『の、逆瀬川さん。』

瑠璃『持って帰れないなら捨ててください。私 逆瀬川さんのご家庭を壊したくはないです。』

 

 

その事には何も答えず、瑠璃がバイトを辞めると知り『また連絡する』とだけ伝える逆瀬川。

 

 

そんな時、トモちゃんのバイト先に逆瀬川の息子が!!!おせっかいなトモちゃん、瑠璃とその息子(同い年)を合わせます。そこで逆瀬川が離婚してる事実を知ります!!
瑠璃の『好き』だという気持ちを聞いたノセガワ息子は『確かめに行こう』と瑠璃を車に乗せ、逆瀬川の事務所へ。

 

その車の中で逆瀬川がいつも若い女をかこっていた事、その中の一人が自殺し離婚した事、などを話します。あああ、逆瀬川息子も、瑠璃を気に入ったっぽいね。キモ。

 

 

 


逆瀬川息子『あの友達は厄介だけど こうして話せてよかった。瑠璃さんにはもっといい男がいるよ、外道を選ぶことない。まともな恋愛しなよ。』

 

 

で、意気込んで逆瀬川の事務所にいくんですが…
『恥ずかしくないのか子供と同い年の女引っかけて。淫行ギリギリじゃねえかロリコンジジイ。』と大声で入ったものの…顔面つかまれ返り討ちにされます…。。。

 

 

 

逆瀬川『他人のてめえが俺のちんぽの事情を知ってどうすんのかってんだ。調子よくガキのツラすんじゃねえクソが。』

逆瀬川『ケンカ売るなら殺し合いだぞ。』

 

 

 

息子が事務所を出たあと、瑠璃にも『瑠璃さん。今日は帰れ。』と言う逆瀬川。
瑠璃はあふれ出した涙と共に気持ちを伝える…。

 

 

 

瑠璃:全部他人事に見えた。
目の前の暴力も逆瀬川さんの人生も、
正しさもまともさも年相応の恋愛も、
誰にも決められたくない。
騙されていたっていい。
私が選んだんだから。

 

 


瑠璃『逆瀬川さんが好きです。』

 

 

瑠璃に近づき、『俺と寝られるかい?』と聞く逆瀬川。

 

 

瑠璃:うなずくと足の甲に涙が落ちた。
熱くて熱くて身体中が痺れた。

 

 

 

ここまでが潜熱1巻でございました〜〜〜。
想像以上の逆瀬川のリアルなヤクザっぷり、悪い男っぷりに若干引きつつも…どんどん恋にのめり込む事に鬱々としたエロさを増す瑠璃に引き込まれてしまった…!!!

 

逆瀬川も、瑠璃がタイプだろうしマゾっぽいのに噛み付くとこなんかも面白がってる様子。
瑠璃をからかうような試すような言葉選び。あああ悪い男だ。

 

決して“定番の幸せ”なんて見出せない未来だと知っていても、不幸になるかもしれないとうすうす感づいていても…瑠璃の気持ちは止められないようです。

 

友達がこんな恋愛してたら絶対に止める。
でももしも、何かのきっかけでこんな恋愛には自分自身がはまった時、抜け出せないかもしれない。
そんな気持ちにさせられる作品でした〜。

 

瑠璃の先には“不幸”しか見えないし、きっと瑠璃もいつか“別れ”を選びこの恋を後悔するかもしれないけど、どこまで瑠璃が突き進みどこで歯止めをかけるのか…
この恋によって瑠璃がどうなっていくのか、続きがとっても気になります。
好みは大分偏りそうですがw個人的にはおすすめです!

 

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《引用元 作品DATA》
出版社:小学館
著者:野田彩子
掲載誌:ビッグコミックス

 

 

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