2015年榮倉奈々・豊川悦司のW主演映画決定！
大人の恋愛代表、西桐子が描く素直になれない三十半ば独りオンナの恋愛模様ー。
つぐみと海江田の結婚生活がはじまった。新婚早々、仲人を引き受けたり、遠縁の子供を預かる事になったり…と慌ただしい毎日。
ふたりだけの、甘い時間は訪れるのか？オトナの純愛を描いた大人気作、スピンオフ７話を収録！！
このマンガがすごい！2010 オンナ編 第6位
マンガ大賞 2010 第5位
THE BEST MANGA 2010 このマンガを読め！ 第5位
続きは感想 ネタバレ注意
漫画が完結して、心にポッカリ穴が空いた様なさみしーい気持ち…を救ってくれるのがスピンオフですよね♡もちろん大方は本人を取り巻く脇役組の話が多いけれど、それでもなんだか嬉しいんです！！
スピンオフは7話あり、2巻で登場したまこと君がまたまた悩みを抱えて訪ねて来たり、海江田さんを取り巻く男達にあせるつぐみだったり、実の父の最期に立ち会い気持ちを伝える海江田だったり…色々深くて読み応えありですが、その中からかいつまんでご紹介！
まず、娚(おとこ)の一生のスピンオフ１話めは、海江田の助手・西園寺さん。
西園寺さんはかつて海江田に片思いしておりましたが、諦めた後は…つぐみの故郷・角島の二世議員・哲志とおつきあいしていたんですね。その２人の結婚式の前日、西園寺さんはマリッジブルーに陥っちゃいます。
海江田とフェリーに乗った西園寺さんは、
『先生はあたくしの初めて好きになった方ですの…結婚してもあたくし一生…』
さてさて、無事哲志と西園寺さんは結婚式をあげられるのか？
海江田先生とつぐみのあっぱれな大人の対応に拍手です。
そしてお次はつぐみの友人・秋本のお話。
つぐみの同期、秋本はこれまた同期の小峰と結婚している。小峰との結婚が決まった時、小峰が前カノとは切れたのかと聞くつぐみに対し、秋本が言った言葉が『あたし、“あんたのためなら死ねる”って言ったの。もうこれ以上待てなかったし。…迷いはないわ。』
ここまで決意したんだ、幸せになるにはこうしなきゃいけないのかも…と思った。
だが、つぐみを訪ねて来た秋本の様子がどこか変…。あえて深くは突っ込まないつぐみだったが、２人で行った旅行帰り、秋本がレンタカーに落としたイヤリングを届けに空港に行き、秋本の不倫現場を見てしまうー。
このスピンオフでは全く同じ文章が２度でてくる。
『多くの女には どんな不幸な結婚でも“それでもしてるほうがいい”と思う“季節”がある』
でもその季節を過ぎれば…？
これから結婚するであろうアラサー女子にはギクっとする言葉。人それぞれだとは思うけど、やはりこの年代になると“もうこの人を逃したら…”とかやっぱり思う。してないよりしてる方がってやっぱり思う。周りから『まだまだイケるよ、焦って決める必要ないよ』と言われたり、自分も言ってみたりするけど結局最後は自己責任だもん。責任とってもらえないもん。
と、まぁ話がそれましたが、“その季節”が過ぎた時に愛し合える夫婦でいれるよう努力したい、な。
そして、まさかの海江田先生とつぐみの祖母の過去のお話も入ってます！！この２人の関係は海江田先生しか知る人はもうおらず、つぐみが今まで聞いてもはっきりは教えてくれなかった。読者としてもかなり気になっていた手の届かないかゆーいトコロ。ここが読めちゃいます！！
海江田醇(かいえだじゅん)20歳。恋い焦がれているつぐみの祖母に会いに東京から角島に訪れる。そこで祖母の家を訪ねる為に話しかけた相手がなんと両親の不仲で祖母宅に預けられていた当時４歳のつぐみ。２人はこの時にもうすでに会っていたんですね。運命だな〜〜〜。
『結婚してください！』と、つぐみの祖母にいいよる海江田(そこは昔から変わってないんですね笑。)だったが、祖母の答えはもちろんノー。それでもしつこく、『一緒に東京にいきましょう』という海江田だが、ちょうどそこに現れた『ばあちゃんもつぐみを置いてくの…？』と言うつぐみを抱きしめた祖母の姿を見てあきらめをつけ、東京に帰る決意をします。
だが、ここで！！！とっても気になるページあり、これですよ！！↓
セクシー♡海江田先生！！最初は海江田が朝、裸で寝ているだけかと思いましたが…ふとんのシーツを匂い『先生の香水…』これはつぐみの祖母が一緒にいた、つまり情事を終えた朝のシーンじゃないかと思うんです。そう見るとやたらふとんの端の方にいるし…そこに祖母がいたと見えるような描き方…モヤモヤモヤ…
ほんとうのほんとうの事は西桐子先生と海江田にしか分からないんでしょう、それもまたよしですな♫
話は今の時代に戻り、『僕はあの日世界が終わったと思った』と言う海江田に対し、『私と祖母どっちが好きですか？』と聞くつぐみ、かわいいな。
そしてラストはいよいよ海江田とつぐみの結婚式のシーン。田舎ってこんな感じで親戚やらご近所さんやら、たくさんの人に祝福されながらお式をあげるんだろうな…とほっこりしました。
そしてそして、二人に子供ができます…♡
二人でお風呂に入る二人…すると海江田が
『ぼくはここにおってもええのんかな』
産みの親に受け入れられず、育ての親にも最後まで心を開けず、愛した女性にも受け入れられなかった海江田の人生ー。つぐみと出会いやっと見つける事が出来た自分の居場所…涙ですな。
時は経ち、二人の子供・馨が中２になった様子が書かれています♫！！なんとその時はつぐみは地電の社長（わお！！）。海江田先生も相変わらずお仕事でお忙しそう…とっても暖かい海江田家が覗き見れて嬉しかったです！！
こんなにも一人一人の気持ちや心情を深く描き、そしてまた読み手に色々な気づきを与えてくれる漫画って本当に素晴らしいと思います！！ぜひ、熟読してみてください♡！！
《引用元 作品DATA》
出版社：小学館
著者：西炯子
掲載誌：フラワーズ
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