30歳女性と12歳小学生。
この感情は…母性?それとも…。
【あらすじ】
スポーツメーカーに勤める30歳、多和田聡子は夜の公園で12歳の美しい少年、早見真修と出会う。元恋人からの残酷な仕打ち、家族の高圧と無関心。それぞれが抱える孤独に触れた二人は互いを必要なものと感じていく。
このマンガがすごい!2017オトコ編2位!
続きは感想ネタバレ注意
昨年の夏、地元の漫画好き友人にオススメされて読んだこの『私の少年』。
ホントにホントにいろんな感情に巻き込まれ(ガチタイプってことです。)、どう表現していいか分からないまま時間が経ってしまいました…今更ながらですが、感想・考察多めのネタバレ書いていきたいと思います!(なんだか死ぬほど長くなったので前半後半分けてます。)
ちなみにこのジャンルは『おねショタ』ものらしい。
おねショタ?なんじゃそりゃ、とGoogle先生で検索。『お姉さんと少年』というカップリングの一つ、だって。う〜んと、なんだか違和感。そんなもんじゃ収まらないよこの作品は、ってのが素直な感想です。
『おねショタ』という言葉に嫌悪感を覚えるあなたにも是非読んでほしい。(私もそうだから)
それはこの動画でも感じてもらえると思います♫
私の少年1巻
第1話 体温計
膝の上には美しい少年がいる
わたしはあれから
息をしているあいだずっと
この子ばかりを思ってしまう
主人公・田和田聡子はスポーツメーカーに勤務する30歳。
毎朝体温を図る習慣があり、その音で目覚める。
務めるスポーツメーカーの上司であり、元カレの椎川(しいかわ)の絡みをくぐり抜け帰宅中、公園でサッカーを練習する美しい少年と出会う。(見た目はまるで女の子の様で最初は間違えちゃいます!)
大学でフットサルをしてた聡子はコツを教え帰りますが、翌日また公園に行くと、怪しい男に腕を引かれる昨日の少年を発見。
母親?のフリをして話しかけ、撃退できますが…。
夜遅くまで一人で練習をする少年の名前は早川真修(ましゅう)。
クラブのテストが来週末あり、家では練習できないという真修が心配になり、ついこんなことを。
聡子『明日からここで練習していいのは私がいるときだけです』
真修『え!』
聡子『毎晩19時駅前に集合 明るいところにいてね』
それから毎日、真修との練習が続く聡子。
仕事を定時で上がり急いで帰る聡子の様子を見てた元カレ・椎川はやたらと飲みに誘ってくる。はっきり断っても何度も。思わせぶりな様子で。
真修との最後の約束(サッカーのテストの前日)の翌日、椎川の誘いにどこかそわそわとしながら約束の店に向かうと…
椎川『おーやっときた おせえおせえ』
…婚約者を紹介されちゃいます。
ヘッタクソな笑顔で乗りきったものの、帰りがけ一人になり虚しさを感じる。期待してたわけじゃないのに…。(ここのモノローグめっちゃ好きです。)
みんな幸せそうに見えても
触れられたくないものを心にしまっていて
それがうっかり外に飛び出さないよう生活してること
全然 私だってわかっているけど
今だけはそんなの嘘じゃないのって疑ってしまうよ
いつもの習慣で公園に向かってしまった聡子は、落ち込む様子で一人佇む真修を発見。
もうサッカーを辞めると言う真修の言葉に違和感を覚える。
何度も気付いてた
伸びた髪 年齢の割に幼い服装
空気の抜けたボール 言い聞かすような大人の言葉
これは親の言葉だ
真修は育児放棄された子供なのかな…。
会話の中で“母親はいない”と言っていたので、父子家庭なんでしょう。
昨日と同じ服、お風呂に入ってない様子の真修を見かねた聡子は自宅に連れて行きお風呂に入らせます。
その間うたた寝してしまってた聡子。
真修の声で目覚めた瞬間、いつものクセで体温計を探してしまう…。
体温を測る習慣…真修に理由を聞かれた聡子はふと涙を流してしまう。
続ける理由はもうないけれど
はじまりだけはずっと覚えてる
椎川との恋愛を思い出し、そんなに好きじゃなかったし未練なんてないはずなのに…
あれからずっと
彼も私と同じものを抱えて生きてるとばかり
勝手に思い込んでた
…と、1年付き合い別れた時の喫茶店を思い出す。
そんな聡子を小さな体で抱きしめる真修。
真修『お母さんが 悲しい時は人の胸の音を聴くといいって』
(引用元 私の少年1巻)
そんな真修の頬に手を当て、(サッカーを)『ここまで続けてきたのはあなたよ 終わらせるのもあなたでいいの』そう言う聡子。
真修は涙を流し“辞めたくない”という本音を漏らします…。
翌朝起きると真修は学校に行く準備をしていて、『またサッカー教えてくださいっ』と笑顔で出かけていきます。そんな真修の姿を見て『いいよ』と微笑む聡子。
第2話 OverDrive
出社した聡子にいつものごとく絡んでくる椎川。昨日酔っていた聡子を心配するような言い方で。そしてまた飲みに行こうと。
でもでもでも……言えた!ちょっと嫌味っぽく、『職場の皆で応援してる』とか飲みの誘いも『是非3人で』とか!!!
帰宅した聡子を待っていたのは真修。
サッカークラブを続けていいと父親に言われたらしく、かなり嬉しそうに聡子に話してくる。ただ父親の“条件”に引っかかる聡子。
送り迎えとか、ユニフォームの洗濯とか“何もしなくていいなら”ですと…。
でも、この真修の笑顔。
真修『いつもよりうまく話せたの お姉さんのおかげだ!』
その笑顔を見た聡子は、レンタカーで練習試合場所まで送ってあげることに。
真修はレギュラーではないので試合に出れる可能性は低い。自分より年下のレギュラーの応援を“頑張る”と言った真修に聡子は何て声をかけていいのか分からないまま。
年下の子にレギュラー取られて
その子の応援頑張るって言ってる子に
簡単に「頑張って」なんて言っていいのかなって
そう思いつつもこっそり見に行く聡子。
そこで聡子が見たのは、必死で声をあげて応援する真修の姿!!!
ほんとに「応援」してる姿。自分が使った(元カレへの)「応援」とは違うピュアな「応援」に心を打たれる聡子。
その瞬間、真修とバチッと目が合います!!!
少し照れ臭そうにずーっと聡子の方を見る真修。(可愛い。)
試合後コーチの言葉も耳に入らぬ様子で聡子の元に寄ってくる真修。そんな真修を見て…
聡子『真修〜〜〜〜〜応援よ〜〜〜〜く頑張ったね〜〜〜〜〜!』
だって私 真修に頑張ったねって言ってあげたいもん
二人で歌を歌いながら帰っていきます!(岡本真夜のtomorrowが合唱コンの課題曲って…ジェネレーションギャップ半端ない〜〜〜〜。)
ここまでが私の少年1巻前半(1話、2話)でございました〜〜〜。
私の少年1巻前半 感想
冒頭の
わたしはあれから
息をしているあいだずっと
この子ばかりを思ってしまう
というモノローグと同様、この漫画のことばかりを考えてしまう管理人。引き込まれて、読み返せば返すほどその感情は強くなって何度も何度も読んでしまう。そんな作品。
真修との関係のきっかけは聡子にとって“母性”と少しの“同情”だったのかもしれない。(聡子自体も母親の愛情をあまり受けずに育ってきたみたい。)
でも複雑な家庭環境の中“一生懸命”に生きようとする真修の姿、澄んだ心、を見てきっと聡子は癒され“放っておけない存在”と思うようになったんだと思う。真修の見せる笑顔や健気さに胸を打たれたのかな。真修といること自体が楽しみになってるんだろうな。
そして、聡子の心の傷を察するように小さな体で聡子を抱きしめた真修。
たまんなかったな〜〜〜。きっと記憶にある数少ない愛情表現の中、一生懸命聡子を慰めたいと思ったんだろうな。自分が聡子にもらったものを少しでも返したい、と。
愛情を受けずに育った少年にとって聡子の優しさ、ほんのすこしの愛情がどれだけ大きなものなのか。年齢差はあれど、お互いが必要な存在になっていってますね。
そして元カレの椎川への複雑気持ち、すごく胸が苦しくなった。
そんなに好きじゃなかったし未練はなかったはずなのに。
“体温を図る”という行為が自分の中で何年も続いていたように、気持ちはなくても“自分と同じものを抱えて生きてる”と椎川に感じ彼の言動に振り回されていた聡子…。
基礎体温を毎日図るなんて…はっきり理由は描かれてないけど、“子供”をうっすら連想しちゃうなぁ、なんて。(勝手な憶測です、スンマセン。)
まぁ読み進めていくと、椎川の方も聡子へのなんらかの“執着”があるように見えますね。
うまく表現がまとめられませんが…とにかく読んでもらいたい!!
《引用元 作品DATA》
出版社:双葉社
著者:高野ひと深
掲載誌:月刊アクション
ではでは…私の少年1巻後半感想・ネタバレへ。
https://kojimangavip.com/2017/02/watasinosho-nen1-2/
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はじめまして。
いつも読み逃げしてますε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
…が、この「私の少年」、聡子の元カレと婚約者との飲み場面がもう何と言っていいか、私にはスゴくキツ過ぎて、思わずコメントしちゃいます。・゚・(ノД`)・゚・。
現実あるあるで、こういうとき独りではいられないし、誰かに抱きしめてほしいですよ、やっぱ。
聡子が真修に救われて、良かったです。
お陰で立ち直れましたものね。
nonnonさん
読み逃げ光栄です!!!コメントは更に嬉しいですっっ♫
nonnonさんと同意見です〜〜〜。
あの聡子の元カレの仕打ちなんなんですかね。毎回読んでてイラっとしちゃいます!
思わせぶりであのやり方…聡子の感情を揺さぶることで優位に立ちたいんですかね…。
聡子の中で真修の存在が大きくなるにつれて、ザマアミロと思いながら読んでますw
本当に真修に救われてホッとしました〜。またコメントください♫