男女の不平等、性をえぐる話題作!!
【あらすじ】
“お宝写真”をネタに、美鈴を脅し続けていた早藤。美鈴と新妻の親しげな様子を目撃し、ドス黒い考えを思いつく。脅しをやめる条件として、美鈴に突きつけられたのは究極の選択だった! 意を決して早藤と対峙する美鈴、その先で彼女を待つ仕打ちとは? 電子版では雑誌掲載時のカラー(冒頭4ページ)もそのまま収録!
続きは感想ネタバレ注意
でました。先生の白い嘘6巻。発売前からソワソワ。楽しみなはずなのに、読むのが怖い。
なんだか救われそうな雰囲気にむかいかけたラスト…やっぱり私の想像をいとも簡単に飛び越えていく展開にビビった。怖かった。(てかぶっちゃけちょっと引いたてのが本心。)
最近もっぱらザ・少女漫画にうつつを抜かしてた私に、鳥飼先生からの見事なアッパー入って、クラクラしてる状態でこう言われた気分。
『生ぬるいのばっか読んでんじゃねーよ?』
はい。ざっくりネタバレしていきます!!
【先生の白い嘘6巻】
切迫流産になり入院中の美奈子の前に度々現れ、(ナースの格好をし)流産の薬を飲ませていた早藤の浮気相手・玲菜。
美奈子は薄々感づいていて、またそのナースが現れた時トイレのふりをして部屋を出、階段を降りようとした瞬間、美奈子を突き落とそうとする玲菜。
を、止めたのは、玲菜の親友・綾香でした。
綾香『こんなやり方は違うって 玲菜』
綾香『ねぇ渕野さんも待って このコがしたことは間違ってるけど 間違ってるしいろいろ弱すぎなんだけど』
綾香『だけどでも 私達はそんなに遠くないはずだから だから…話を聞いて』
そして、美奈子に“あなたの子供の父親と関係を持った”と謝罪する玲菜。その上で自分にできなかった『早藤くんを救ってあげて』と伝えます。それに対し美奈子は聞き入れる雰囲気はなく、『二度とあらわれないで 私たちの前に』と返す。
その後病室に戻った美奈子と母親の間で、“男の浮気に目を瞑るのが当たり前 外で味見される女より家を粛々と守ってる女の方が質が高い”という会話がある。
そう言った母に『わかってるママ だってそれが私の一番の魅力なんだもん』と言う美奈子。
(なんだかこの言葉がとても悲しく聞こえた。いつもの嘘をついて見栄を張る美奈子というよりも、本当は自分に自信(価値)がなくて、そういうポジションにしか自分の居場所がない、男に愛され続ける自信がないように感じたなぁ。)
場面は変わり朝、新妻くんの家の前で待つミサカナ。
“不眠”を相談し診療所についてきて欲しいと頼む。で、本日休診日ね。もちろん知ってたよねw
そのまま学校ザボってゲーセンにいると、前和田島がボコボコにしたミサカナファン登場。“ヤリマン”呼ばわりして去っていこうとしますが、新妻くんが謝罪を要求。
ここね、めっちゃかっこいーと思ってしまった。
殴られても
新妻『いや…そういうことじゃなくてあやまって』
って。わかる、殴るとか勝つとかやられるとかじゃなくて、こっちが要求してるのは、謝罪。冷静な新妻くんに惚れた。きっとミサカナも。(いや、前からか。)
その喧嘩によって学校に2人のサボリがバレちゃいます。
新妻くんの指導に入ったのは、美鈴センセーーーwww
そこで新妻くんは何故美鈴のことが気になり始めたのかを話します。
新妻『ココで最初に話した日 先生俺にめっちゃ怒ったじゃないですか 傷ついてるんだってことを まっすぐ俺にぶつけてきたじゃないですか』
新妻『一瞬でも 俺には届くって信じたから投げたんですよね?ちゃんとここに入りました』
ここの美鈴のモノローグ読んでほしい。
この“先生の白い嘘”という深くて重くて暗い場所に、ほんのすこし差した光のよう。
2人は人目も気にせず手をつなぎ、家まで送ってもらう。
新妻『ヤダって言ったらどうしますか』
名残惜しそうというかまだ帰りたくない雰囲気の新妻くんに対し(たまんねーなw)、美鈴は『ちゃんとしたい』と前向きな言葉を伝え帰ってもらう。
でもでも、家に入った美鈴は、きっと新妻くん以上に欲してる様子…。
ここの2人で帰ってるとこで美鈴が新妻くんに言った『おサボりデートの件は少しムカついてます』にキュンとしてもーた。6巻まで読んで唯一のキュンだぞ?
しかーーーーし!!!
新妻くんと一緒に帰っている美鈴、を…早藤が見ていたっっ!!!!
ゲスの極み鬼畜クズ男、まさかの脅しに出ます。
美鈴の“お宝写真”を消す、変わりに究極の選択を迫る…
早藤『男子高生クンの見てる前で俺に1回だけヤラれるか 俺の見てる前で男子高生クンと一発ヤッちゃうか』
本気だ、と思わせるように後日“お宝写真”を職員室の美鈴宛に送りつけてくる。
“何かを選ぶことが許されない”中で美鈴が選んだのは…
美鈴『私とセッ◯スしてくれる?』
待ち伏せし、新妻くんにこう言う美鈴。『嬉しい』と手を握る新妻くんでしたが…
美鈴:私も
そうしたかったんだ
新妻君と
自分のために
自分が選んでそうしたかった
無条件に無限の選択肢の中から
涙を流し『そうしたかった』と言う美鈴に、なぜかと問う新妻くん。
『脅されてるの』と美鈴は初めて人に吐露します。『自分の体に脅されてる』…と。
美鈴『私は男を怖がっていたんじゃない』
美鈴『私は私のあそこが怖いのよ』
脅されていたことを知っていたと涙を流し、『取り返しに行こう』と言う新妻くん…。
美鈴は後日1人で早藤をホテルに呼び出します!そして…『早藤くんと二人でしかできないことをしに来たの』と言い、ズボンを脱ぎ…。
(ちょっとすごい内容なんで書けません、すいません。←え)
ここで、美鈴がずっと恐れていた“こと”が明らかに…
美鈴『私がずっと恐れていたのは 早藤くん あなたの憎しみなんだ 私っていう女に向けられた憎しみが恐ろしかったんだ』
怖かった
他人から自分に向けられた欲望が
その絶望てきな欲望すらのみこんでしまうこの場所が
(引用元 先生の白い嘘6巻)
美鈴『この奥はどこまでも暗闇だけど 私も早藤君も誰も 何も怖がる必要なんてないんだよ』
でも でもそこから 吐き出される希望だってある
(『希望』=『新しい命』ということですね。)
そして美鈴は…
美鈴『だからそれを愛せるように私は早藤君を許す』
そういった美鈴の手を涙目で掴む早藤。
その瞬間…美鈴を押さえつけ、殴る…殴る…殴る…。
視界の端がだんだん血に染まっていく中で、、、早藤の声が聞こえる。
早藤『お前に男を許すなんてできない 一生どんな相手でも男である限りお前には許せない』
その頃新妻君は、美鈴に預かっていてと頼まれた封筒に入った例の写真を持ち美鈴のことを考えてました…
ここまでが先生の白い嘘6巻。
もう…立ちくらみ起こしそうな展開…。男性誌掲載モノとはわかっていつつも、女性への暴力描写ははっきり言ってキツイ。苦しい。少し希望が見えてきたところでまた打ちのめされてしまった。
でも、どこか今までの読後感とは違う。美鈴は確実に前に進むために戦っていて、どんなに殴られてももう早藤を“恐れ”てはないんじゃないかと思う。そもそも美鈴が恐れてたのは男の憎しみさえも…全てを受け入れてしまう自分自身の性器だったわけで。
しかも、早藤がラストにとった行動は、“男”という存在を“恐れ”させる為の悪あがきにしか見えない。
でもきっと美鈴が前に進むのを決めたのは、新妻くんの『ちゃんとここに入りました』という言葉があったからだと思う。“怒り”は伝わる、“許す”と決め、自分にできると信じたが故の行動だったんじゃないかなぁと。すごい事なっちゃったけど。
まぁここまでくると早藤の…何が彼をそこまでさせてしまうのか。そっちが気になり始めて止まらない。
う〜ん。今までは鬼畜、とか、人間のクズ、とかゲスと早藤の事を表現してたけど、なんだか違う気がしてきた…。(いやそれも間違いないんだけど!)
何だかとっても哀れに見えて……もう病的??というか、何かトラウマがなければここまではならないと思う。そんな背景も今後明かされるのかなぁ。わかんないけど。
まだまだいっぱい書きたいことはあるんですけど、長くなるのでこのあたりで。あ、大好きな和田島でません。ショック。クソ早藤に(28~30の女子との合コン話で)『うわ 要らね ソレもう女子じゃないじゃん 余計な知恵つけて体が劣化ってソレどこに需要あんの』って言われた。ショックww
美鈴と新妻くんの“始まりそうなとこ(注:エロじゃないっす)”でかき消していい夢みよう。
美鈴『誰も傷つけたり傷つけられたりしない 普通の男の人と女の人見たく幸せになれるようにしよ』
ってとこ。
まぁ、私レベルの文章では書きあらわせない作品なので、是が非でも読んでくださいね。胃もたれはしますので、そこは体調がいい時をオススメしますw
そんでもってこの作品を読んだ方(このブログでも)で感想お持ちでしたら聞いてみたいです〜ってことでコメントいただけたら嬉しいなぁと。一人じゃ理解不能なので…
《引用元 作品DATA》
出版社:講談社
著者:鳥飼茜
掲載誌:月刊モーニングツー
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