長崎・波佐見を舞台に始まる、器と恋の物語
【あらすじ】
波佐見焼きの窯で絵付けの仕事をしている青子。その窯に、海外で作陶していたという龍生がやってきた。無愛想で人を寄せ付けない龍生に「絵付けされた器に興味ない」と言われ、自分の生き方まで否定された気持ちの青子だが、反発しながらも龍生の器に惹かれていき…?
器に魅せられた男女が出会ったことで、大人の恋が動き出す!!
続きは感想ネタバレ注意
遅ればせながら、2018.9/10発売の小玉ユキ先生の最新作・青の花器の森のご紹介です〜♫
伝統芸能おわらを描いた作品・月影ベイベの次は、長崎の波佐見焼きの窯が舞台の物語です♡
実はワタクシ、波佐見焼き大好きでして色々と取り揃えております!!
ですので、読んでるだけで波佐見焼きの工程や作家さんのこだわりなどなど…今まで知らなかった事が知れてとても楽しい♡!!
そしてなんといっても!
主人公・青子の窯にやってくる龍生がミステリアスで好みなのです*\(^o^)/*←聞いてねー。
青の花器の森1巻のざ〜っくりあらすじ&感想です!
【青の花器の森1巻】
主人公は波佐見生まれ、波佐見の窯で絵付けの仕事をしている馬場青子(31)。
ある日窯に、海外で作陶活動をしていたという真鍋龍生(27)がやってくる。
イケメンだけど、寡黙で人を寄せ付けない態度の龍生に、青子が大好きな仕事・焼き物の絵付けを否定され、自分の人生まで否定された気持ちになり龍生の事が苦手になります!!
“分厚いガラスの膜みたいな
バリアでおおわれてるみたい”
そんな印象を龍生に感じる青子でしたが、ある日龍生の部屋を訪れるきっかけがあり、その部屋で見つけた試作品の焼き物に目を奪われてしまう…!!!
真っ白な器に勝手に絵付けのイメージが湧き出す青子。
ですが、他の箱に入っていた色つきの器に青子が触れた瞬間、龍生の態度がピリリとします…!!!
龍生『触るな その器には』
そう言って青子の腕をつかむ龍生。
怒った理由もわからぬままの青子でしたが、後日窯のみんなで行った龍生の新年会で少しだけ龍生のことを知ります。
龍生は東京の美大でデザインを学び、海外で作陶活動していたけど“ある日から自分の器が作れなくなった”らしく、自分の国の磁器の技術を学び直して一から出直すために戻ってきたと言い…
龍生『技術を学んだら
また海外に出るつもりです
なので1年ぐらいしか
ここにはいません』
…と。(そりゃ〜みんなシーン…だわ(°_°))
その後龍生のために窯のメンバーが自己紹介をするも、本人全然聞いてないっぽいwww
そんな龍生に苛立つ青子でしたが、その夜、龍生が皿に触れる姿を見てしまった瞬間…なぜかゾクッとしてしまう!!
(え〜っと、青子じゃなくてもやられちゃいます、コレ。人間には超無愛想で興味なさそうな龍生が皿を愛しそうに触れる、いや、撫でるこの姿♡!!!)
青子:まるで
見ちゃいけないもの見ちゃったみたいに
ドキドキする
どうしちゃったの私
なんと…その夜、青子は龍生の手に触れられる夢まで見ちゃうのです〜!!!
その日以来、龍生のことをなんだか意識してしまう青子。
波佐見の街では“桜陶際”という桜の季節に催されるやきもののお祭りがあり、それに向けて青子が働く窯も“限定品”を販売します♫
その限定品は青子が提案した“一輪挿し”に決定!
ただし数多くの制作の為にろくろを引く人手が足りず、経験のある龍生が引き受けることに。
久しぶりだといいつつも、とっても美しい青子の理想の形の一輪挿しを作るのです…♫
また不意にろくろを引く龍生に見とれてしまう青子。
青子:動きに迷いがなくて
指で土に魔法をかけてるみたい
気持ちいい
だがしかし!青子はその一輪挿しに絵付け(絵柄を描く)をするのを楽しみにしていましたが、龍生は絵付けはせず白一色で出すべきだと反発!!
青子『白地に呉須の青で絵付けしたほうが
波佐見焼きらしさが出てかわいいよ
一個ずついろんな絵付けしたら楽しいし
選ぶ楽しみもあるし…』
龍生『一輪挿しとして植物を引き立てるなら
絶対白です
絵付けはするべきじゃない』
…と、もめ出す2人でしたがwww
見かねた社長が、コンペを提案。
多数決で決めることになります…。
で結局、コンペの結果は引き分け(°_°)!!
でしたが…社長が両方作ることに決定*\(^o^)/*
ライバル同士だった2人ですが、青子の分のろくろ引きも龍生が快く受けてくれます〜。(無表情だけどw)
しかも、夜遅くまで作業に打ち込む青子を見て、差し入れをしてくれる龍生。
(少しずつ心を開いてくれているのか!?なんて思ってしまいました♫きっと青子の作品への情熱に好意を感じたんじゃないかなぁと。←同じ作家として。)
そしてついに桜陶際当日♫!!
龍生は自分の作品のディスプレイだけでなく、なんと青子の分まで考え(下に引く)生地を持ってきてくれていました!青子の“青”と龍生の“白”を横に並べた美しいディスプレイ…。
それを見ていた青子にあるアイディアが浮かんできます!!!
作品の一輪挿しに“草花”を挿して見せるという方法。『いいんじゃないですか?』と認めつつも、自分の“白”の作品には余計なものを足したくない、と言う龍生。
それを聞いた青子は
青子『余計なもの?
この“白”は 草花の色や形を
受け入れるための白じゃないの?』
…と言い、龍生がこの形をろくろで引いてくれた時から、草花を挿して一輪挿しを完成させてあげたいと思っていた…と伝えます♫
その言葉を聞いた龍生は受け入れ、一日目の販売がスタート。
一日目を無事終え、その夜片付けをしている時に、青子は龍生に今までの作家活動で制作したものを見てみたい、と頼み今までの作品が載るIPADのアルバムを見せてもらえることに。
やっぱり龍生の作品を見ていると、どんどん絵付けのアイデアが浮かんでくる青子…
でしたが、画面がいつの間にか見ていた“作品”ページから変わっていて…。
そこには、青子がまだ見たこともない、満面の笑みを浮かべた龍生が男性と一緒に写っている写真がありました!!!
ここまでが、青の花器の森1巻のざ〜っくりあらすじでございました!
まだまだ物語は始まったばかり…です!龍生の過去には何かしら“影”が潜んでいる雰囲気ですね〜(ノД`)!
社長が、龍生は小さい時に火傷して“火が苦手”と言っていましたが、その辺りもラストの写真の男性と絡んでいるのか…???龍生が自分の“器”が作れなくなったというのも関係ありそうですね。
青子は龍生の作る“作品”にどうしようもなく惹かれている雰囲気ですが、きっと本人にも…♡!?
龍生もかなり無愛想で思ったことをズバズバと発し、空気も読みませんが、青子の作品に向ける情熱には好意を感じていそうだし、青子が“一番のお気に入り”だと言った龍生と見た流れ星をデザインした一輪挿しを龍生が(自分だとは言わずに)取り置きしてたとこ、キュンとしてしまったwww
あんなに“白”にこだわりを持つ龍生に興味を持たせたってことですよね!
ぶつかるのも、それぞれ作品への想いやこだわりがあるから、ですよね!
そして、作品作りについて描かれているのも魅力的♡
今度波佐見作品を見に行く時には、作家さんの意図も想像しながら選ぶと楽しめるかも!なんて感じながら読み進めました。2巻は2019年春頃発売予定だそうです!楽しみ〜。
ざ〜っくりとしかあらすじかけてないので、ぜひ1巻読んでみてください♫
https://kojimangavip.com/2019/04/aonohanautuwanomori2/
《引用元 作品DATA》
出版社:小学館
著者:小玉ユキ
掲載誌:フラワーズ
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