2016年10月、小松菜奈×菅田将暉W主演で実写映画化!!
10代の自意識を描いたジョージ朝倉の代表作!!
【あらすじ】
コウちゃんとの、もはや近づきようのない「距離」に打ちのめされてしまった夏芽(なつめ)。冷えて、あきらめていくしかない想いの一方で、大友(おおとも)の「存在」が、確かな力で、心に波を起こしていき……。気高くあやうい10代がゆれて、ゆさぶられる──。
続きは感想ネタバレ注意
【溺れるナイフ8巻あらすじネタバレ】
溺れるナイフ8巻には大友目線のコウとの出会い、友情が描かれています。
(引用元 溺れるナイフ8巻)
小さな町である故飛び回る噂話。特に町の名主である長谷川家の話題は尽きない。コウはおじぃが息子の嫁手込めにしてできた子で、母親は自殺した…とか。
シンプルなんがいい
孤立し暴れてばかりのコウでしたが、同じ気持ちを共感した大友は仲間も呼び、つるんで遊びまわるようになる。ずっとこんな関係が続くと信じてた。
あるわけもない未来
シンプルな未来への道
でも、そんな大友の気持ちを裏切るように変わってしまったコウ。変わったのか、元々そうだったのか、わからない程…。
コウちゃんの暴力への道はますます加速していく。
なんだかわたしには理解しがたいほうへほうへと
スピードあげていっちゃうんだね
もうどうしようもないようなコウとの距離を感じる夏芽。そして修学旅行以来、なんだか大友の存在が大きくなり始める…
未だ過去の事件にとらわれ暗闇の中にいる夏芽の心に、光を照らすような純粋な大友の言葉。あのことなんてなかった様に将来はモデルかそっち系だろ?と当然のように夏芽に聞いてきて…
『俺たち15歳で?』
(引用元 溺れるナイフ8巻)
『アホっぽいくらいのこと絵描くんがちょうどええんじゃないの』
夏芽『……そだね それいいね…』
めんどくさいわたしをもおなじ色に
スゲェな大友天然色ー
(もうね、ここでね、夏芽久々の満面の笑顔なんですよ。私はコウちゃん命女なんですがw、夏芽をこんな気持ちにさせてくれる大友、ほんとに神。こーゆー存在って本当にいろんな人の心を救ってると思う。)
まぁ、ここのシーンで夏芽もむずがゆい程、大友が自分に好意を持ってるのを感じちゃうんですがwwそんなモニュモニュ感あふれる2人の前に現れるのがこの少年。
(引用元 溺れるナイフ8巻)
たまたま夏芽をナンパしようとした、『桜司オウジ』。コウとどこか雰囲気が重なるこの男は実はコウのいとこだった。しかも翌日コウを襲いにクラスに現れます。
これがコウちゃんのいる所の断片なんだ
そう感じた夏芽は、前日に塗った大友色(オレンジ色)のキラキラとしたネイルに黒を重ねて塗り始める…。まるで暗闇を忘れてはいけない、自分は大友のようなキラキラした存在に惹かれちゃいけない、と自分に言い聞かすように。
塗り潰せ
最近うっかり忘れがちだから
コウちゃんの海の色…
わたしの中の色
でもね、1本だけ消せないんですよ、夏芽は…。
そして翌日大友と会った夏芽は、わざと一線を置くように、自分の気持ちにブレーキをかけるように大友に…
『大友と話したり一緒にいたり楽しい 仲良くしたい でも、』
『……大友こと 好きにはならないよ?』
それでも友達でいい、と言ってくる大友。友達としての握手、として夏芽の手を握ろうとした瞬間、真っ黒の中の1本の夕陽色のネイルに大友は気づく…その時、夏芽は涙を流してしまいます。急な夏芽の涙にあわててフォローする大友でしたが…
なんで当てちゃうの?
これ大友の海だよ キラキラきれいなの
塗つぶせなかったの
わたしの全部でここだけが
小さく輝いてるの
ここで溺れるナイフ8巻終了です。
…揺らいでる夏芽。コウのいない未来はわかっている、でもこの闇から抜け出してはいけない、と思い込んでいるような…。コウ=闇=夏芽、って感じかなぁ。そんな夏芽の心をあたため、光を差すような存在の大友に揺れないわけない。揺れていいよってつい言いたくなる(ダメだけどw)。
9巻も夏芽はグラグラ揺れます。それはコウと大友の間で、というよりはコウと同じ闇の存在の自分と大友に…なのかな?言ってて難しい。読んでくださいw
苦しいなぁ〜でも美しいなぁ〜。なんなんだこのナイフワールド。何十回読んでも、毎回、心持ってかれまくりで困る。
《引用元 作品DATA》
出版社:講談社
著者:ジョージ朝倉
掲載誌:別冊フレンド
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