カツカレーの日2巻【感想・ネタバレ】(フラワーコミックスアルファ)

「娚の一生」「姉の結婚」の西炯子が贈る、大人の愛と人生の物語、感動の完結巻!

 

【あらすじ】
大恋愛で結婚した両親は愛情がなくなって離婚した――自分はそんな過ちをおかすまいと、同棲相手と別れ、お見合いを始めた美由紀(28歳)。
だが思うような相手に出会えず、その悩みを読書カフェのノートに綴っていた。そこに辛辣な返事を書いていた中年男・高橋と出会った美由紀は、次第に高橋に依存していく。元彼への思い、お見合い相手との進展、そして衝撃の真実。美由紀が最後に選んだ相手は…!?

カツカレーの日1巻ネタバレはこちら

続きは感想ネタバレ注意

エッ。2巻で終わってしまったーー。
しかもまさかの展開だった…。いつもの中年×暗めインテリ女子の恋愛ものかと思いきや、そっちかーい!!ていう…いい意味で裏切られ、最後はちょっと感動させられてしまった。カツカレーの日の意味も最後にはわかります。
それではカツカレーの日最終巻ネタバレ感想です。

 

 

【カツカレーの日2巻】

 

1巻ラストで高橋の服の裾を掴み、引き止めた美由紀。そのまま高橋は帰ってしまうんですが、その後も美由紀は連絡を取り、数回会う二人。お見合いサイトで知り合った真面目な男性・野田さんとお付き合いをはじめ結婚の話を進めつつも、美由紀は自分の人生相談を高橋に続けてしまう。

でも、ある日高橋から後数ヶ月後には日本を離れカンボジアで建設会社を設立すると聞き、涙を流してしまい…。

一方、美由紀の元彼の一法師くんは潔く美由紀とのために劇団を辞める決意をし、美由紀にプロポーズをしに来ます!!そして、見合い相手の野田さんからも母親を紹介され、“この人でいいんだ”と自分にいい聞かす美由紀。

 

 

だってこの人はきっとどこにもいかないから…。

 

 

 

母と自分を置いて仕事に生きた父親のトラウマ的なものなんでしょう。一法師くんも夢追い人。そこが父親とかぶってしまうのか…もちろん一法師くんも美由紀のその気持ちをきっと感じ取っていて、劇団を辞める決意をしたんだと思う。

 

そして自分の思いに揺れ、“何かおかしいうまくいかない”と考え込む美由紀はやっぱり高橋に連絡を取り続けてしまうが、避けられてしまう。そして会社で高橋を待ち伏せしていた美由紀に対し、美由紀のことを娘みたいに思っていてつい世話を焼きすぎてしまったと言い…

 

 

 

『ーこれで最後だ あんたにとって一番大事なものを見失うな 手放すな』

『そしてそれは俺じゃないだろ 幸せになるんだ』

 

 

 

そう言って美由紀の頭を撫で立ち去る高橋…。“イカナイデ”と思う美由紀。

 

 

 

私は愛を信じることができない
ただなんでそんなふうになってしまったのかなとは思います
その理由をあなたに教えてもらえるような気がした

 

 

 

高橋とのノートのやり取りを行った喫茶店で高橋に向けノートに書き込む美由紀。
そんな時、美由紀は叔母から死んでしまった自分の父と母が離婚した後も愛し合っていたという事実を聞き動揺してしまう。愛しているなら家にいて欲しいと思う母親と、愛してるなら好きな仕事をさせてくれ、と思う父親。

別れた後も何度も父親は復縁を申し込んでいたが、いつも同じように喧嘩別れ、でも母親は誰とも再婚はしなかったという…。
そしてついに衝撃の事実が…!!!

 

 

実は高橋は、美由紀の実の父親だったんです…!!!社内誌で美由紀が母親との写真を載せたページを見た高橋は真実を知り、美由紀も同じタイミングで高橋が昔から通うバーのマスターに聞いてしまう…。

 

 

 

(引用元 カツカレーの日2巻)
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そんな…だって…!
『父親は仕事中の事故で死んだ』って…!

 

 

 

高橋が以前美由紀に言っていた『俺には大事な女がいた もう二度と会うことはできない』という言葉を思い出しながら走る。

自分の家に帰るとそこには高橋が…。あの出会った喫茶店に行き、筆談しあう二人。美由紀の母や美由紀と会えなくなってしまった高橋の後悔や、いなくなった父親のトラウマによって人を信じることができなくなったことなどをお互い書き綴る…。

そして題名でもある『カツカレーの日』。美由紀の母は小さい頃から必ず7/1にカツカレーを作っていたらしく、何かの願掛けか地元の習慣だと思っていた美由紀でしたが、実はその日は高橋の誕生日であり、一番好物のカツカレーを付き合っている時から作っていてくれたことを聞く。

 

 

 

『……7月1日は俺の誕生日だ』

 

 

 

亡くなった母親の笑顔を思い出しながら、母の高橋(父親)への深い愛も感じてしまった美由紀。

 

 

 

『俺のような失敗はするな 心が決めたことに従え 大事なものを手放すな』

 

 

高橋が美由紀にいい続けた言葉をを受け止め、美由紀が選んだ相手は…一法師くん。
しかもお芝居を続けることが結婚の条件だと言い…

 

 

 

『…ごめんなさい私 間違うとこだった…戻ってきてくれる…?私 護くんがいいの…』
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(引用元 カツカレーの日2巻)

 

 

 

見合い相手の野田さんも美由紀の心には誰かがいると察し、自分から見合いを白紙に戻しましょうと言い出してくれていました。そして最後は一法師くんと慌てて空港に向かうシーン。

 

 

自分の言葉の代わりに喫茶店のノートを渡した美由紀。機内でそのノートを読んだ高橋の涙がノートにこぼれ落ちる…。そこに書かれていたのは…

 

 

 

お父さん おみやげ買ってきてね 美由紀

 

 

 

はい〜。これでカツカレーの日終わりでございます〜!!

 

 

 

 

少し急ぎ足だったような…そしていつもの西炯子テイストの枯れ専モノかと思っていたらまさかの家族の愛の物語だったー…!!!

はぁ、不意打ちだった。でもジーンとしちゃった。
父親のせいで捨てられることに怯えて生き、結婚に必要なのは愛ではないと思い込み行動しようとしていた娘の前に、自らトラウマを作った父親が現れ、自分の失敗を繰り返してほしくないと愛のない結婚をしようとする娘を止める…。(お互い親子とは知らないわけだけど)

漫画やドラマでしかありえない設定なんですけどね〜。

でも最後、美由紀は一法師くんに芝居を続けて欲しいと伝えていたということは、父親(高橋)の『結婚とは一緒にいなくてもお互いがいつでも帰れる場所』という気持ちに共感したのかな〜…と感じました。

西先生の描く中年男性はいつも魅力的で素敵なので、次は若めの男性でそんな魅力的な男性を描いてもらえたらな〜と思います♫!

でも次の新連載もアラフォー恋愛ストーリーらしいんでやっぱ素敵中年なのかな♫

 

《引用元 作品DATA
出版社:小学館
著者:西炯子
掲載誌:フラワーズ

 

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