花に染む4巻(Cocohana)

“駅から5分”を別視点から描いた和弓純愛ストーリー!

 

あらすじ
陽大が楼良を自宅に連れてきたことにショックを受ける花乃。同時に「大切な何か」を忘れていることに気付いて、記憶を紐解いていく。陽大は よく笑う子だった。陽向・陽大兄弟と共に弓を引いた。三人でたくさんの時間を共に過ごし、たくさん笑った。あの日、陽大に何があったのか。何を知り、何を思ったのか── 新章、回想編スタート!

花に染む各巻ネタバレはこちら

続きは感想 ネタバレ注意


3巻のとってもとっても続きが気になるラストから、その続きかと思いきや…4巻は回想編でございました。でも、花乃(かの)と陽大(はると)、陽向(ひなた)そして雛(すう)の出会いやかわいい中学時代、そしてあの事件の夜の後…。

1巻ネタバレでも書きましたが、小学生だった花乃は陽大の“騎射挟物”(袴で騎射を行う江戸時代に考案された流鏑馬。)をみて陽大を知った。そこから陽大、その兄の陽向とも仲良くなり中学時代は陽向の所属する弓道部に入部する。
部の弓を壊してしまった花乃に、陽大が自分の使っていた弓を渡す。

 

 

『使って』

 

 

陽大は他人に弓を触られるのを嫌うが、やっぱり陽大にとって花乃は特別な様子。もちろん花乃も。陽大にもらった弓を大事に大事に扱う。

昔の陽大は無防備というか…ひとなつっこくよく笑う子供だった。

 

 

その頃から陽大たちのイトコ・雛は巫女修行のため圓城家(陽大たちの家)の神社にきていた。兄の陽向は雛にあこがれていて将来一緒になる予定だったが、そのころから雛が好きだったのは…。雛と2人きりになった陽大が雛に『兄は雛の事昔から好きなんだよ』と言うとそんな陽大の言葉を遮るように…『私がこんなに通って会いたい人は…』

 

 

と言って陽大にキスする雛。

そして翌年陽大が中学に進学し弓道部に入部。全国大会では陽向、花乃、陽大で試合に出ることが出来、なんと試合にも勝てた!喜ぶ花乃が勢いで陽大に抱きつくと…

 

 

『やっ…たぁっ!!』

 

 

 

阿吽の呼吸の様に陽向が陽大の弓を受け取り…

 

 

『やったね』…と。

それから部の合宿の夜、毎年恒例のTシャツを重ね着して最後まで脱がなかった人が勝ちという“我慢大会”を行う。優勝品は雛が寄付した“羽根つき巻藁矢”。争いごとが嫌いな陽向もこの景品だけは…と頑張っていたが寝ている間にねぼけて脱いでしまっていた。服を戻そうとしてあげる陽大に花乃が『なんで脱ぐのをとめてるのさ ゲームをつまらなくするなよっ』と言うと陽大は…

 

 

『しないよ』

 

 

 

と、花乃に抱きつき…離さない。

 

 

くそ あっつ ? こいつなんか変

 

 

 

と思ったとこで周りで寝ていた男子部員が逆に花乃が男子部屋にいる事をつっこむ笑。

合宿も終わり、関東中学校の決勝トーナメントが始まる。緊張する陽向に、雛に聞いたと誰も来ないリラックスできるスポットを教える陽大。一方雛は陽大がいると喜び近づくと、陽向だった。

 

 

そして花乃も緊張の中試合が始まる…“陽大の一糸乱れぬ息遣いが私の平常心を守る”と弓を放つ花乃。そして結果は勝利。でも…

 

 

だけどこれに敵う舞台がもう無いことをこの時は知らなかった

 

 

 

そしてついにあの火事の夜。事件後の陽大は一時的なショック状態で朦朧としていた。そんな陽大を守ろうと必死の花乃。車イスに乗った陽大を連れて部活の様子を外から見ていると、陽大の友人であり花乃の後輩の“たのじ”が死んだ陽向の矢を飛ばし的中させる。

 

 

『なんか飛ばしてあげたくて…』と。切ない。

このとき陽大は意識を戻したのだろう。それでもなぜか心神喪失のフリをしたまま関西のケアセンターに。雛の家族に見送られながらタクシーに乗った陽大は…

 

 

笑みなのか…??

で、花に染む4巻終了です!
最後の陽大に笑みの意味が最初は分からなかったんですが、やはり雛と一緒に住まなくて良くなったことへの笑みなのかなと思う。雛は自分の家で陽大の面倒を見たいと父親に申し出ていたから…。雛の思い通りにはならなかったから?もうすでに恨んでいるのかなぁ…。
この4巻を読むまでは、雛が2巻の回想で言っていた陽大と“好き合ってる”を信じていたけど、この巻を読んだら雛の一方的な想いのようにも見える。陽大も憧れてはいたかもだけど、それ以上に兄の事を常に思っていて雛と兄をくっつけようとしてる感じ。
それから、あの合宿での花乃への抱きつきはどうゆう事なのかなー!?手が震えてた。花乃が好きで?それとも兄を大事に想い雛とうまくいって欲しいという気持ちとウラハラに、実は雛への気持ちがあり…の葛藤…とか!?(でもなーんか違う気がする!!)
陽大が花乃に抱きついたりと好きなのか??と思うシーンも多い中、花乃は中学時代はもう自分が“男になりたい”と思う位恋愛っ気はないしそんな事微塵も意識してない様子。卒業する時に“たのじ”に告白されたのを拒絶してたのもなんだか分かりますな笑。
大人になった花乃は陽大の事を“神”的存在で見ていたり男性として意識しはじめたりしてるけど、この中学時代は花乃の方が先輩だったし“お姉さん”っぽい感じでなつく陽大がとってもかわいく見えました。

あぁ花に染む5巻早く読みたいっ!!じっくり、じっくり、じっくり読みたいです!!

 

《引用元 作品DATA
出版社:集英社
著者:くらもちふさこ
掲載誌:ココハナ

 

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